イチゴカラーブログ
1:5カラー(グレイカバー)検証
日付が変わって10月29日土曜日です。
お待たせしました。先週お伝えしました新しいカラーリング剤
白髪染め専科1:5カラー(イチゴカラー)をご紹介します。
初めてこのブログをご覧頂いた方へ、分かりやすく解説したい
と思います。
この1:5カラーの特徴は2剤「6%OX」を通常の5倍使用する
ということです。
そこで気になる「特長」は?
①白髪が明るくしっかり染まる。
②コストパフォーマンスに優れている。
③気になるニオイも五分の一
④実現できる明るさの割りに
ダメージが少ない。
課題点
①ナチュイラルブラウン単色のみである。
②頭皮が荒れている場合、激しくシミルことがある。
注意点
明るさを求めるためには新生部分のリタッチを確実に
手早い塗布が要求される。
明るく白髪をしっかり染めたいと願うお客様のニーズ
に十分応えられるカラー剤です。
(既に半年間使用されていらっしゃるサロンより
レビューを頂いた結果です。)
その後の退色、ダメージも特に問題なしということを
確認しています。
使ってみたいサロン様は直接 エムテックまで
ご質問などもお気軽に
ビューティーサプライ エムテック
TEL 0952-53-4489・FAX 0952-53-5882
Mail sai@3m-tech.co.jp
website http://www.3m-tech.co.jp
この1:5カラーを導入にあたり、いくつかの検証を行っています。
9月5日のヘアカラー基礎12問と同7日回答例を引用します。
先日の 酸化染毛剤とライトナー(ブリーチ)に関する問題の
解答例です。
問題①
ヴァージン毛に6%OXのみを塗布し、
30分自然放置します。さて、毛髪はどのように
変化するでしょうか?
回答①
少し明るくなるとお考えの方が多いと
思いますが、何の変化もありません。
問題②
毛髪を明るくする(メラニン色素を分解)
仕組みを具体的に説明しなさい。
回答②
アルカリカラーに含まれているライトナー成分
(強アンモニア等)に2剤(6%OX過酸化水素)が
反応し、H2O2がH2OとO2になります。つまり、酸素と
水に分解されます。この時の酸素を発生する時のパワー
「発生酸素、あるいは活性酸素」でメラニンは分解します。
酸素だけではメラニン分解はできません。
酸素を発生させるときのパワーなのです。
同時に熱も発生します。
問題③
腕に6%OXをたっぷり塗布して20分放置します。
さて、どうなるでしょうか?
回答③
腕に傷等がなければ、冷たく感じるだけで、
痛くも痒くもありません。
2剤の過酸化水素はアルカリによって化学反応
が起きます。健康状態の皮膚の表面は弱酸性、
これは毛髪も同じですね、酸性の場合、過酸化水素
は安定していますので、化学反応は起こりません。
つまり、酸素を発生しないということなのです。
過酸化水素はとても不安定で6%OX2剤には安定剤として
リン酸という酸を加えてPH2~3の酸性で製品化されています。
問題④
ヘアカラーの準備をしてるときに部分的に指先が
白くなり、長時間痛い思いをした経験が誰しもあると
思いますが、その原因は?
回答④
アルカリカラーの2剤は先述の通り6%OX過酸化水素
ですね。カラーの準備をする前に手指にアルカリ成分
が浸透していることが原因です。パーマの付け巻きや
ストレート剤が付着し、浸透していると皮膚内部で酸素
が発生し白くなり痛みを感じます。その痛みの時間は
事前に浸透したアルカリの量と強さに比例して長くなります。
この場合、2剤だけでなく1剤と2剤を混合したカラー剤
でも同じ状態になります。私の場合、やっぱり、忙しい日
に決まってそのようなことがありました。特に爪の周りは
アルカリ剤が浸透しやすく神経も密になっていますので
過敏に反応してしまうようです。実にあれは長い時間、
痛いですよね・・・。
①~④解説
ここまでは2剤である6%OX過酸化水素に
関する問題でした。
怪我をしたときに使う「オキシドール」は2.5%~3.5%
過酸化水素水です。
つまり、私たちが日頃使っている6%OXの半分の
濃度です。これをスプレーしてドライヤーの熱を加える
と1週間くらいで毛髪が徐々に明るくなります。
1~2回では、なかなか明るくなりません。
毛質にも寄りますが・・・
傷の部分から血液や体内に含まれているカタラーゼ
という酵素が反応して酸素を発生し、その時のパワー
で殺菌する仕組みです。毛髪を明るくする時と同じ
パワーなのです。皮膚の表面は弱酸性、血液等は
弱アルカリ性ですね・・・。
傷にオキシドールが反応する際、白い泡か出て、
痛みを感じます。カラー剤を塗布してシミたり、痛みを
感じるときは頭皮が荒れていることが考えられます。
それから、美容室専用アルカリカラー剤のアルカリ成分
は「アンモニア」類がほとんどですが、市販品のカラー剤
で香りが良い物には「モノエタノールアミン」等の不揮発性
のアルカリ剤が含まれています。この場合、香りは良くても
アルカリ成分が揮発せずに残ってしまいますので、カラー後
、毛髪ダメージが促進することが考えられます。
アンモニアは揮発性ですから、臭いはするものの、カラー後
、揮発し毛髪に残りませんので髪に優しいといえます。
それから、仕上がりの明るさレベルによっても違いは
ありますが、6%OXのほとんどが毛髪をブリーチさせる
ために使われますが、数%は酸化重合させるための
酸化染毛料に費やされます。3%OXは単純に6%を水
で2倍に希釈すればよいと思います。
1.5%OXはブリーチ力はほとんどありませんので
酸化染毛料の酸化重合目的の酸化剤ということになります。
問題⑤
グレイカバーのレベルが8レベル(一部9レベル)までしか
ないのは、どのような理由ですか?
解答例⑤
国内で許可されてる過酸化水素2剤の上限が6%と
定められているから。
問題⑥
ファッションカラー(おしゃれ染め)のレベルが12レベル
までしかないのは、どのような理由ですか?
解答例⑥
これも⑤と同じ理由です。
メーカーに寄れば14レベル表示の製品もありますが、
実際には10~11レベル(自然放置30分)程度にしか
明るくなりません。
これ以上、1回で明るさを求めるには、過硫酸ナトリウム
等が含まれているパウダーブリーチを加えるしかありません。
色によっても多少の違いはありますが、アルカリカラー
白髪染めの場合、ライトナー成分(アルカリ剤)+
色素によって構成されている内、白髪に着色すること
によりレベルダウン4レベル程度と考えられます。
おしゃれ染めと違うのは白に対しては暖色系で
濃い色素が必要不可欠なのです。薄いと白髪ぼかし
程度にしか染まりません。
アンダーレベル11ー色素レベル4=7レベルという計算になります。
アンダーレベル11と表現していますが、もちろん
アンダーレベルを14レベルまで明るくすることが
出来れば14-4=10レベルの仕上がりなのですが、
※国内の法律によりヘアカラー類に用いられる2剤は
6%までと上限が定められているのでどうしても
11レベル止まりが限界と認識しています。
ゆえに、白髪染め7レベルであれば毎回11レベルの
ブリーチを行っているのです。
それから年間回数が多いこと=おしゃれ染めより
大きく損傷してしまうということなのです。
そこでクリアカラー+カラートリートメントの必要性を
啓蒙しているのです。
11月からはクリアカラー+カラートリートメントの
講習会を頑張ります。今はその準備中ですが
これこそがプロフェッショナルのカラーリングと
言えるのです。
質問⑦
ライトナーとブリーチ(クリームブリーチ)
パウダーブリーチの違いを説明しなさい。
回答⑦
ライトナーとはアルカリ酸化染毛剤の染料抜き
と考えて良いでしょう。
LTライトナーの成分のほとんどは「アルカリ剤」ほとんどが
強アンモニアですからパッチテストの必要はありません。
(義務ではない)
ということ、ライトナーの成分が強アンモニアと
表示されていればブリーチ剤(クリームブリーチ)と
同じなのです。この場合【脱色剤】と表示されています。
ライトナーもブリーチ剤(クリームブリーチ)は
同じ【脱色剤】なのです。
ブリーチ=大きなダメージとのイメージから
ライトナーと呼ばれるようになったのでしょう。
「ライトナーと同じですよ!」とディーラーさんから
説明を受けても説明書を良く見て確認して下さい。
あるメーカーの「14/00」と表示されているものを
スタッフさんが「ライトナー」と呼ばれていましたが
成分表を見たらジアミン類、アミノフェノール類、
レゾルシンが含まれていました。
この場合【染毛剤】と表示されています。
【脱色剤】のほとんどが強アンモニアです。
パッチテストも必要なし
【染毛剤】は酸化染料を含んでいますので
パッチテストは義務です。
カブレの心配や環境ホルモン、発がん性も
証明されています。「○○/00」の表記のものは
ご注意ください。ライトナーではありません。
それに対し・・・
PBパウダーブリーチには「過硫酸塩」あるいは
過硫酸カリウム・過硫酸アンモニウム等、
過硫酸類が配合され大量の酸素を発生させ、
メラニンや染料をも分解し、脱色効果が強く、毛髪に
与える影響も大きい。
当然、頭皮の刺激も大きく、過硫酸塩に対しアレルギー
反応を示す人も少なくありません。
ライトナー(クリームブリーチ)=脱色剤
PBパウダーブリーチ=強力な脱色剤、
脱染剤と理解しています。
左・染毛剤(アルカリカラー)右・脱色剤(クリームブリーチ)
箱の内側に書いてあります説明書です。
左・染毛剤(アルカリカラー)右・脱色剤(クリームブリーチ)
左・染毛剤の説明書の注意書きはとても多いのです。
それに比べて、脱色剤のシンプルなこと・・・
パッチテストの表記もありません。
⑧~⑪は次回ということで
⑫LT1:1 6%OXvsLT1:5 6%0Xの場合
どちらが明るくなりますか?
どちらが損傷しますか?
(時間温度は同じ条件、LT=ライトナー)
正解は明るさレベルを※12レベル
(白髪染めを明るくしっかり8レベルに染めるために
必要なアンダーレベル)
まで明るくするには1:1は3~4回必要
1:5は2回で12レベルまで明るくなります。
つまり、1:5のほうが明るくなり、ダメージも少ない
ということが実証されました。
文章だけでは分かりにくいと思いますので
ヘアカラーの基礎講習を受講してください。
上画像左は6%OXにバージンヘアーを60分
さらに数回繰り返していますが何の変化もありません。
過酸化水素6%を決して怖がらないで下さい。
酸性であれば安定しています。
この実験結果はヘアカラー剤(白髪染め)に1:1・1:3・1:5
のそれぞれ6%OXの量を変えて染めた実験結果です。
1:3は1:1より明るくなってはいるものの、色素が薄まってしまい
白髪が薄染まりです。1:5はもっと色素が薄くなってしまうため
白髪は更に薄く染まっています。(ほとんど染まっていない状態)
今回の1:5カラーは2剤である6%OXを最初から1:5混合のために
1剤に含まれている色素を濃く(染料を5倍)しているので
しっかりと染まるようです。ただし、退色が少ない酸化染料中間体
(酸化重合)のみを使用するためナチュラルブラウンしか造れない
のが現状だと思われます。
しかし、これらの結果から明るくしかっり染めるための条件は
揃っていて従来品に無い結果が得られることもわかりました。
今週、火曜日の奈良での講習会より・・・